高精度なノズルを設計するポイントとは?
高機能なディスペンサーノズルを求められているお客様の要望として以下のものが挙げられます。
①塗布する液体の流量が常に一定に保たれているノズルが欲しい。
②摩耗が起こり性能を維持することが出来ないために、長持ちする超硬製ノズルが欲しい。
③塗布径がすぐにバラつかないように全体的な穴径のバラつきを抑えたノズルが欲しい。
④決められた場所と使用用途に合わせて正確に塗布することが出来るノズルが欲しい。
例えば、狭い空間への塗布する場合や深穴に塗布する場合にも的確に塗布することが可能なノズルが求められ
ています。
上記のような多岐に渡るお客様のご要望に合わせた高機能なノズルを求められる場合には、ノズル自体が高精度に製作されていなければなりません。したがって、特注精密ノズル加工.COMを運営する(株)キンコーでは流量によってノズル径やノズル内面の形状及び材料の選定を考慮して設計しております。そこでお客様が必要とする精度と安定性を実現するために注意している製作時のポイントをご紹介します。
①お客様がどのような液体を使用するのかを確認する
お客様の中には海水のような塩分が含まれた液体を噴射するノズルを使用される場合があります。このような塩分が含まれる場合には錆びが発生しにくく、なおかつ長持ちする材質である非磁性超硬で製作をしております。
②塗布する場所によって、ノズルの先端形状を変える
幅の狭い空間へ塗布する場合にはノズルの先端外径を細くすることや、深穴に塗布する場合にはノズル先端を長くするといった設計をしております。
③コストダウンのために摩耗しやすい先端部分のみ超硬にする
オール超硬で製作すると高精度塗布と耐久性を実現しますが、コストダウンの為に分割方式にて先端部分のみ超硬にて製作することが可能です。
④滑らかに液体が流れるように設計する
当社では塗布する液体の粘度に合わせてノズルの穴径を設計しております。また液体の流れやすさを考慮してノズル内面を研磨することに加え、液体の流入口のテーパーの先端とストレートの塗布部分の中心を合わせ、滑らかに液体が流れるように設計をしております。
当社のノズル製作事例を一部ご紹介
ステンレス製ディスペンサーノズル(先端穴Φ0.1)
実は、このディスペンサーノズルは、前述のストレート+テーパーではなく、テーパー形状の電極を使った型彫り放電加工のみで先端穴部Φ0.1も加工しています。この方法は、型彫り放電加工のZ軸方向の動きが精密に管理できないと、穴が大きすぎる、あるいは貫通しないなどの問題が発生します。
その点、特注精密ノズル加工.COMを運営する㈱キンコーは高い型彫り放電加工技術を保有しておりますので、お困りの案件がありましたらお声掛けください。
ステンレス製ディスペンサー(塗布)ノズル
このステンレスSUS304製のディスペンサーノズル(塗布ノズル)は、内部の穴がφ2.0・φ1.0・φ0.05の3段構造になっており、φ1.0からφ0.05の間は33°のテーパー形状でなめらかに繋がっています。この塗布ノズルは液体を精密に定量吐出する必要があるため、この部分をなめらかに仕上げないと機能を果たせません。こうした塗布ノズルに求められる機能を満たすために、特注精密ノズル加工.COMを運営する㈱キンコーでは、高精度マシニングセンタ・細穴放電加工機・型彫り放電加工機などの精密加工設備を駆使し、さらに職人によるラップ仕上げを加えることで、高精度なノズル加工を実現しております。ディスペンサーノズルなら当社にお任せください。
なお、今回ご紹介した塗布ノズルの定量吐出にはテーパー部をいかに仕上げるか?が重要になりますが、特注精密ノズル加工.COMでは均一に仕上げる技術を有しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
当社に過去寄せられたノズルに関するご質問を一部ご紹介