吸着ノズルにおける 吸着力や吸着安定性を高めるための設計
近年、FA分野をはじめ、精密部品の搬送や実装工程において、吸着ノズルの重要性はますます高まっています。より微細で複雑な形状の部品を取り扱うニーズが高まるにつれて、吸着ノズルにはこれまで以上の高い吸着力と安定性が求められています。吸着不良は生産性の低下や不良品の発生に直結します。
ポイント①:表面の面粗度を高める
吸着力を高めるためには、ノズルと対象物との間に隙間を作らないことが重要です。隙間があると、そこから空気が漏れ、吸着力が低下してしまいます。そこで、ノズルの表面の面粗度を可能な限り高め、接触面積を増やすことが効果的です。特に、微細な部品やデリケートな素材を扱う場合、ナノレベルでの表面処理が求められます。
ポイント②:吸着穴を中心部に配置する
ノズルの位置決めが正確でも、吸着穴がずれていては安定した吸着は望めません。吸着穴は、吸着対象物の重心にくるように設計することが重要です。これにより、吸着時の偏りを防ぎ、安定性を高めることができます。
ポイント③:対象物が長細い場合、吸着面の穴を製品に合わせて彫り込む
対象物が長細いといったこともございます。そのような対象物を吸着する場合、吸着面の形状が重要になります。単に平面で吸着するのではなく、対象物の形状に合わせて吸着面に溝や凹凸を設けることで、より安定した吸着が可能になります。