医療機器向け微細ノズル加工|バリ・寸法ばらつきを抑える工程設計
医療機器向け部品に求められる品質と仕様
バリを限りなくゼロに近づける
医療機器部品では、バリが残っていると使用中に脱落して異物となるおそれがあります。そのため、バリをほぼゼロにした仕上がりが求められます。特に微細穴の入口・出口や穴同士が交差する部分は、バリが残りやすい箇所です。また、バリや加工面の凹凸は残渣が残る原因にもなるため、洗浄しやすい滑らかな仕上がりも重要です。
1個ごとの寸法ばらつきを抑える
微細な穴の径や位置がばらつくと、部品ごとに機能の差が生じます。量産品であっても、1個ごとの寸法ばらつきを最小限に抑えることが求められます。
医療用途に適した材料(ステンレス・チタン等)
医療機器部品の材料には、耐食性に優れるステンレス(SUS)が多く用いられます。また、手術器具や内視鏡の部品など、軽さや生体親和性が求められる部品では、チタンも使われています。
高アスペクト比の微細穴
細い部品の中にガイドワイヤーや流体の通路を設ける場合など、細い部品に長い穴を通す形状も多く見られます。穴径に対して10倍程度の深さ(アスペクト比10倍)を求められることもあります。
医療機器向け部品の加工が難しい理由
ステンレス・チタンはバリや工具摩耗が起こりやすい
ステンレスは粘りがあり、加工時にバリが発生しやすい材料です。φ0.1mm程度の微細穴では、穴の内側や出口に発生したバリを工具で取り除くことも難しくなります。
またチタンは、熱がこもりやすく粘りがあるため、工具の摩耗や溶着が起こりやすい難削材です。そのため、高精度加工や細穴加工の難易度が高くなります。
穴同士が交わる部分のバリ対策
なかでも難しいのが、穴同士が交わる部分のバリ対策です。交差部にバリや仕上がりのムラが残ると、液体や気体の流れ、ワイヤーの通りに影響するため、滑らかに仕上げる技術が求められます。
深い微細穴は内部の確認・除去が難しい
穴径に対して深さが10倍程度になる高アスペクト比の微細穴では、穴が深くなるほど、内部に残ったバリや加工面の凹凸を確認・除去することが難しくなります。
そのため医療機器向けの微細部品では、加工機の性能だけでなく、材質と穴径に応じて「どの工法で、どの順番で加工し、どうバリを取るか」という工程設計のノウハウが品質を左右します。実際に、ステンレスで「バリゼロ」に近い要求を満たせる加工先が少なく、お困りになっているケースもあります。
当社が医療機器向け部品に対応できる理由
工程の組み合わせと専用治具の製作
当社は、丸物加工用の旋盤・円筒研削盤・プロファイル研削盤・成形研削盤、微細穴加工用の高速微細加工機・細穴放電加工機、異形状加工用のワイヤーカット放電加工機・形彫り放電加工機を保有しています。
部品の形状と材料に応じてこれらの工程を組み合わせ、加工に必要な専用治具も製作することで、微細部品でも安定した精度を確保します。
機械と手作業のノウハウを併用したバリ取り
微細穴のバリ取りは、機械だけでは対応しきれない箇所があります。当社では細穴放電加工機などでバリを抑えた加工を行ったうえで、職人による手仕上げを組み合わせ、医療機器で求められる品質に仕上げます。
穴内面のラップ仕上げは、φ0.3mm以上は機械装置にて、それ以下は手仕上げで対応しています。
ミクロン単位の精度を支える設備
高速微細加工機「AndroidⅡ type-s」は、加工精度±0.001mm、工具の振れを1μm以内に抑える特殊静圧スピンドルを備えています。また細穴放電加工機「VH10」は高硬度材に対して、微細孔加工だけではなく、パイプ電極を使用することにより、深穴加工にも対応しております。
材質ごとの主な対応スペックは以下のとおりです。
試作1ケから量産まで対応
当社は特注の精密ノズルを1ケから製作しており、開発段階の試作にも対応いたします。
医療機器向けの精密ノズル・微細部品は当社にお任せください
特注精密ノズル加工.COMを運営する株式会社キンコーは、精密ノズルで培った微細穴加工とバリ取りのノウハウを活かし、ステンレスやチタンを用いた医療機器向けの微細部品にも対応しています。工程設計及び試作1ケから対応しております。「バリゼロに近い品質が求められる」「微細穴の寸法ばらつきを抑えたい」など、医療機器向けの精密ノズル・微細部品でお困りの案件がございましたら、ぜひ当社にご相談ください。