ノズル設計時の材質選定のポイント
ノズルは使用環境やどのような液体を中に通すかによって、採用される材質が異なります。ノズルの材質にはステンレス、超硬、タングステン、チタン、セラミックスなど様々あります。求める機能に合わせたノズルを設計するためには、材質ごとの特徴を押さえておく必要があります。ここでは、ノズルを設計されるエンジニアの皆様に参考にしていただけるよう、ノズルの材質選定方法についてお伝えします
耐食性が重要視されるノズル
例えば、薬品や海水といった液体を扱う場合、特に耐食性の高い材質を選ぶ必要があります。そうでないと、ノズルに錆が発生し、詰まりや液体との化学反応による品質トラブルの原因となることがあります。そのため、当社は主に耐食性の高い非磁性超硬で設計をしています。ただし、耐食性がそれほど必要ではない場合は、ステンレスやチタンを選択しています。
耐摩耗性や硬度が重要視されるノズル
例えば、部品点数が多い環境や強力に噴射するノズルでは、ノズルは強度と耐久性が求められます。ノズルの摩耗は定量噴射の障害となり、ノズルの機能が損なわれます。そのため、当社は主に超硬で設計を行っています。特に、耐摩耗性を重視する場合はセラミックスを、超硬ほどの耐摩耗性と強度が必要でない場合はタングステンを選択しています。
粘り気が重要視されるノズル
粘度の高い液体を通す場合は、ノズル内部をテーパー形状に加工し、なおかつラップ処理にて面粗度を上げなければ、スムーズに液体が流れません。ただ、ステンレスやセラミックスはラップ処理がしにくい材質ですので、当社では超硬をメインで設計をしています。